美術館と宮殿

ボルサ宮（Palácio da Bolsa） ボルサ宮（証券取引所）は、ポルトで最も重要な歴史的建造物のひとつであり、この街で絶対に見逃せない場所のひとつです。 19世紀の後半に新古典主義の様式でつくられた建物で、ポルト商工会の本部として使われていました。この事実からも商業がこの街の歴史にとっていかに重要なものであったかが分かります。1841年にマリア2世の命令により証券取引所として使われるようになりますが、1911年に商工会へ返還されています。 この建物は、ポルトの建築家ジョアキン・ダ・コスタ・リマ・ジュニオールが設計しました。建築的に優れた建物で、英国のパラディオ様式やポルトの街の他の建物を参考にしたことがはっきりと分かります。参考にした建物には、ジョン・カーが設計したサント・アントニオ病院（Hospital de Santo António）、カルロス・アマランテが設計した海運貿易学院（Academia da Marinha e Comércio：現在は科学大学[Faculdade de Ciências]）、ジョン・ホワイトヘッドが設計した工場（Feitoria Inglesa）などがあります。 宮殿内では、中央の中庭（Pátio das Nações）や、アラブの間（Salão Árabe）が見どころです。1862年にゴンサルヴェス・イ・ソウザによってつくられたアラブの間は、新ムーア様式の華麗な装飾をほどこした独特な部屋です。かつてはここで、世界の要人たちの歓迎式典など、ポルトで最も重要な公の式典が行われていました。現在この部屋は文化的な催しに使用されています。